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「は? 何言っているんですか。当たり前でしょう。」
たぶん、誰からも、そう言われると思う(笑)
「そのために、さまざまな表現方法を学んで、大学でも習ったんですから。」
音大を出てプロになった方は、そうも言うでしょう。
「ドイツやオーストリア、パリの音楽院にも行ったんです。」
もちろん、それは素晴らしいことです。
じゃあ、なんで、AIやコンピュータの打ち込みでも再現できるような演奏が増えているんでしょうか。
八分音符が8つ並んだら、同じ長さの音が並ぶ?
「だって、そう書いてあるんだから。」
いいえ。
その音符の下に
「ありがとう、あなた。」
そう書いてあっても、タタタタタタタタと演奏できますか?
ことばのイントネーションがひとつひとつ違うように、料理で「ひとつまみ」の分量が、その都度違うように、音楽にも「抑揚」はあります。
それをレッスンを受けてきた方は、「もっと強く。」「もっとレガートに。」と、教えられてきたことを思い出すでしょう。
それは、小皿にひとしずく汁を垂らして、板前の師匠が首を左右に振るがごとく。
まず、そのフレーズで、何を伝えたいのか。そのイメージを持ちましょう。そこから、一歩が始まると思います。歌詞があれば、その歌詞を大事にしましょう。